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「抵抗する主体」像

ひさびさに「法学セミナー」を買った。2007年7月号(631)
勉強がすすんでから読むと、こんなにも面白いのか!
と感動!
図書館にもたいがい置いてあるので読んでみてください。

ADR手続きのところが気になって買ったのですが
他の所も面白かったです。
民族教育権は、考えたことがない論点だったのでもう少しじっくり読んでみよう。
色んな民族が住んでいる(事が所与として理解されている)国ではどうしているのかなぁー。
日本は、その実態と離れて「単一民族」という「理解」がされているから、諸外国の実践をそのまま取り入れると大変そうな気がする。

あと会社法とか判例解説も面白かった!

予習をほとんどしないで、(あたるのに!いやこれからやるけど)読み耽ってしまいました。
で、本題に入る、と。
「人権の臨海――路上の叫び声を聴く――4
権力への抵抗と法の支配」笹沼弘志
という小論考が目に付きました。

ある労働法判例(地裁と高裁)を引き、そこに潜む問題点を論じたものです。

そこでまず、『権利のための闘争』(イェーリング)は著名な作品ですが、その一節を引用し、

そしてイェーリングは「臆病、安逸、怠惰による不法の卑屈な甘受」(9頁)に反対し、権利侵害に対して抵抗しないものは、自分に対する義務に反するだけでなく、社会に対する義務にも背くことになると厳しく批判する。


(下線はさばかんによる)
と述べています。

さらに、「アンティゴネー」という物語を引いて
「神の法」に従って処罰されたアンティゴネーと
それでも「人の法」に従わざるを得ないと考えたイスメーネーとを対比して、展開します。

(少々無理な引用ですが)

 現代立憲主義国家においては、人間の尊厳を訴え権力に抵抗したアンティゴネーが命を奪われることはないだろう。
 それでは、弱い者は力のある者に、女は男に服従しなければならないと自分に言い聞かせ、抵抗せず、堪え続けるイスメーネーの悲劇はどうか。(略)現代社会にあっても、イスメーネーの如く嫌だといえず、我慢を強いられ、堪え続け、されには自発的に服従する姿が至る所に見られる。



つまり、「強い個人」「尊厳ある個人」を追及した近代立憲主義でも、救うことの出来ない「個人」がいるということだと思います。
抵抗すらできない個人を救済するには?
声をあげることも困難な個人は救済できないの?

 だが何よりもまず、イスメーネーの自由を確保し、抵抗の可能性を開くためには、逆説的だが、「抵抗する主体」像を想定するのを止めるべきだ。なぜなら地裁判決のように、抵抗を義務付け、抵抗し得ないものの権利を剥奪することになりかねないからだ。



そう、たぶん、みんな分かっていることだけれど
「ひとはそんなに強くない」という事を受け入れる事からはじまるのでしょう。

嫌なことは嫌といいたい。
でも、嫌といったら、もっと悪いことになるのかもしれない。
いろんな人に迷惑をかけるかもしれないのに、
嫌といっていいの?

そんな葛藤が、「弱い人間」にはあるのです。

そのことを筆者は、『苦痛を感じる「弱さ」を肯定することが必要だ』と述べています。

最後に言いたいことを残して、引用で締めくくりたいと思います。

胸いっぱいに痛みを抱え、生き延びていること自体が、抵抗の証なのだ。



(なおここでは「人間」と「個人」は別の概念として使用していますが、同じと考えてもらっても大きく趣旨を逸脱はしません。)

⇒comment

Secret

憲法って哲学ですよね。

最近、フーコーとかの現代思想に関する本を読むようにしてます。適性の勉強しろよって突っ込まれそうですが。(笑)

でも、こうしたことで得た知識ってきっと無駄にならない!ッて言い訳をした上で、やっぱり適当に時間を見つけて読みふけっていようと思います。落ちたら言い訳にします。(爆)

うん。

長丁場の試験だし、ずーっと全速力じゃ最後にばててしまうからね。
適性はまぁしょうがないよなー。
でも高得点必要なとこ受けるんなら、あと一息!
がんばってくださいな!
プロフィール

さばかん

Author:さばかん
親知らず抜歯済み同盟

学部はなんとか卒業しました
ローもなんとか卒業しました(いわゆる4期既修)
奇跡的に新司法試験にも合格しました
新63期司法修習修了

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